青い反射

青に流れるかすみは 浅いねむりが見ている私自身 青い鏡と黒い鏡の間を歩きつづけている 白いかすみは、哀しくうすまった青 青が強い意志でちぢんだ姿は、             ・・・・黒い闇。

悪い夢 2

西の地で光の神が目覚めたとき 開かれた怒りの瞳は、風を呼びよせる 神に従う風は東の地の血の一滴まで流し ひとつの歴史は幕を下ろすだろう あらゆる価値は数値で決められ 自然な眠りを取り引きする姿と 触覚なく育つ子供たちの姿 […]

悪い夢

二艘の船が沈み、 海の道が閉ざされたとき 地方に現れる 三人の若い強者の叫びに 政治はあっけなく、くつがえされる 人々はひとつになって強い力を持ったあと 三分化し、互角の戦いの中で力を失い あらゆる土地が売り渡されるだろ […]

エセーと名乗ること ( フランスの旅から 4 )

東京・千石の名左官、榎本さんが言う 「伝統と伝承は違うんだよ。       伝統を守るには、真に革新的でなくちゃならないんだよ。                  そうでないと伝統は守れないんだよ」

知的石器人と飛騨縄文人(フランスの旅から3)

フランスの旅から・・・3 ブルゴーニュ、石灰岩と採掘場の土、 フォンテーヌブローの城と砂岩、シリカの砂、 そして、ブルターニュの青い砂と、海岸線の岩めぐり、 そんなフランスでの、     武貞智子、マルク・リュカ、挟土秀 […]

ブルターニュのミサ(フランスの旅から2)

ロウソクの火を前に グリーンの衣装の司祭が祭壇にたつと 司祭の左脇の老女が、参列者に語るように歌いかける ブルターニュの田舎の教会、ロストレネン 素朴なケルトの流れをくむ、ミサが始まった。

フランスの旅から

とうとうまた来た、フランス。 今、カルチエラタンにいるものの、 ちゃんとホテルのチェックをしてなくてごめんね、なんて言われて、 トイレもない、なんだか如何にも貧しい部屋に泊まる事になった。

時の拡散、旧家にて

黒く煤けた梁のたわみ 生あたたかな中庭からつづく          くすんだ土間の旧家の片隅。

高山、《有巣》船坂酒造の事件

そもそも十年前に職人社秀平組を結社したのは、 同じ会社内で憎しみあったり、いがみあったりすることに 我慢できなかったから。 仕事とは、お互いが認めあったり、追求して高めあったりするもの。 そういう思いで我々は安定を捨てて […]